11月5日

ある新聞にショッキングな話が掲載されておりました。
ある60歳代の男性の話です。
その人は自分の息子を育てるにあたり、
「きちんとした人間にしたい。大人になって恥ずかしい思いをしないようしっかりしつけたい」
という気持ちが強くあったそうです。
それで、息子が小さいときから毎日叱って育てました。
食べ物の好き嫌いを直そうと、嫌いなものを無理やり食べさせたり、
正直な人間に育てるために、子供がちょっとしたうそをつくと徹底的に追及して叱りました。
一事が万事この調子ですから、息子は何かにつけ自信のない、
おどおどした感じの青年になりました。
当然ながら、父親のことは大嫌いで、一緒の空気を吸うのも嫌だそうです。
今はその息子も結婚し、子供もいます。
父親には会いたくないので、結婚式は夫婦2人で済ませました。
年に1度だけ母に会いに行きますが、
父親のいない日を母親に教えてもらい、母親に会ったらすぐ帰ります。
父親とはもう何年も会っていませんし、一生会うつもりはないそうです。
父親は自分の行いを振り返って
「叱りすぎた。もう一度息子が0歳の時からやり直せたら」と嘆いています。
親子なのに他人以上に冷え切った関係になってしまいました。
父親は子供のためにと思った行動が、
とんでもない方向に進んでいった事例ですが、
その結果は自分で刈り取らなくてはならないのです。
親という権力的な立場を使ったことにはなるのでしょうが、
考えさせられる内容でした。
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