選択肢を少なくすることで、会員様のストレスが減って成婚に近づく

こんな実験があります。
まず、スーパーマーケットにジャムの試食コーナーを設置します。
この試食コーナーには、日によって6種類または24種類のジャムのサンプルを陳列し、
訪れた消費者はこれらを自由に試食できるようにした上で、
ここに立ち止まる消費者の数と実際にジャムを購入した消費者の数を記録しました。
実験の結果、24種類の試食コーナーには60%の消費者の方が立ち止まり、6種類の場合の40%を大きく上回りました。
これについては選択肢が多い方がより好まれると結果となり予測通りの結果と言えそうです。
その一方、実際にジャムを購入した消費者の数は、6種類の時は30%の方が購入したのに24種類の場合は、
たった3%の方しか購入せず、購入率では選択肢が少ない方が10倍高く選択肢が多い状態を大きく上回る結果となりました。
これは人は選択肢が多い時は、少ない時よりも判断をしづらくなるということを証明した、
コロンビア大学ビジネススクール教授、シーナ・アイエンガーの有名な実験で、「ジャムの法則」と呼ばれています。
選択肢を少なくし、商品を選ぶストレスを減少させることによって販売数を伸ばす、販売戦略の根拠となっています。
インターネットやスマートフォンが普及した昨今、結婚相談所の世界でも実に多くの出会いが簡単に提供されるようになりました。
しかしながら婚活者は、あふれる希望通りの選択肢の中で、判断基準を見失い、結婚したいと思う相手を見つけられなくなっていることも考えられます。
今は会員様の希望する条件の相手を探すときに、検索機能で簡単に抽出するだけではなく、
様々な角度から会員様を分析し、お相手を絞り込むことが必要があります。
ネットで検索できる年収や身長、写真等に加え、人柄や恋愛感等を掴み取って分析し、
選択肢を少なくすることで、会員様のストレスが減って成婚に近づくあるであろう事は、先のジャムの法則が証明しています。
💛 この「ジャムの法則」を考えた時に、成婚した女性のことが思い出されました。💛
当時37歳の女性の事です。
その女性は、会員男性様と10人お見合いをして、ちょうど10人目の方と結婚を決めました。
そしてお母様とご一緒に、当相談室にご挨拶に来てくださいましたが、その時にお尋ねしたことがあります。
担当者である私が、「おめでとうございます。良かったですね」とお祝いの言葉をかけてから
「ところでお相手の方はどんな方なの?」と伺いましたら、「いろいろ不安はあるけれど、決めたことですから」ときっぱり言っておりました。
担当者の私もお母様も「いろいろ不安はあるけれど・・・」の女性の言葉に、本当に大丈夫なのか、一抹の不安がよぎりました。
ところがその女性が言うのには、「人にはいろいろ欠点が有ります。私だって勿論あります」。
「Aさんはこの欠点がある、Bさんはこんな嫌なところがある、Cさんとはここが合わない」と言っていたら、結婚なんてできないと思う。
だから登録するときに決めていたのです「10人お見合いをした中で決めていこう!」と。
この言葉を伺い、感動しました。この女性は素晴らしいと思いました。
たとえ多少の欠点があっても、条件が希望とがっちり合わなくても、お互いに助け合い、補うことで、
きずなが生まれ、深い愛情につながっていくことを、ご存知なのだと思いました。
結婚相談所にはたくさんの方が登録されております。
人間ですから、より自分の条件に合う方を求めるのはわかりますが、
謙虚になる事が大切かと思います。

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